新型コロナウイルスの感染者が増える中、人ごみに出かけることを躊躇する人も多いだろう。だったら山に出かけたり、山の幸を楽しむのはどうだろうか。「野人」こと、天然食材ハンターの谷田圭太氏が、最もおいしい山の幸ベスト5を紹介する。(天然食材ハンター 谷田圭太)
キウイよりおいしい
山で採れる木の実
山の幸といわれることが多いが、その中身は大きく分ければ植物系「山菜」、キノコ、動物、木の実などとなる。
おいしいものは山ほどあるが、過去に食べた中で最高においしかった食材を5つ紹介したい。
まずは5位から。
これは9月から10月頃に熟して高い木の上から下に落ちる。緑色で大きさは親指の第一関節ぐらい。熟すと甘くて皮ごと食べられる。
甘く感じるのは人間だけではない。鳥たちも食べるため、この実がなる場所は小鳥のさえずりが静かな山の中に響く。目を閉じてじっとしていると自然と一体になるような感覚になる。そんな場所にあるツル植物の実だ。
答えはサルナシ。
サルナシはキウイと同じマタタビ属で栄養価がとても高く、キウイよりもはるかにおいしいと思う。
ある程度標高があり、水分豊富な湿度がある場所によく育つ。私が採る場所は標高800メートルから1000メートルぐらいの場所だ。木がうっそうと生える山深い場所まで登山して収穫する。
サルナシは木の高い場所までツルを伸ばしていき、てっぺん近くに花を咲かせて実をつける。そのため、下でツルを切って実を収穫する人もいる。
しかし、それをしてしまうと、翌年、その木からは収穫できなくなってしまう。こういうやり方をしていると、その山ではいずれサルナシが採れなくなってしまう。
サルナシを食べることは、人間だけではなく鳥や虫、小動物も楽しみにしている。
むちゃな収穫だけは、ぜひやめてほしいと思う。
3位と4位は
強烈な香り
次は4位。
この植物は湿地帯を好み、涼しい場所や標高の少しあるような場所に群集して生える。また、水の流れの縁などで見つけることができる。
茎の根元は紫色や緑などさまざまなものがあるが、紫の色が濃くて、その少し上が濃い緑でとても美しい。
食べれば味は甘く、ネギのような辛さもある。
そして何よりも強く感じるのが香りだ。
海外では「ワイルドガーリック」と呼ばれる植物で、その名の通りニンニク臭がすごく強く、その香りがたまらなくおいしい。
ギョウジャニンニクだ。
焼いても揚げても漬けても、その香りを強烈に主張する。
私は肉と一緒に炒めたり天ぷらや醤油漬けにして楽しんでいる。
3位の食材も強烈な芳香を放つ。
香茸(こうたけ)というキノコだ。
香茸が生えているのは山の斜面で風が抜けるような場所。コナラやクヌギ、ミズナラなどの雑木林で下草が生えておらず日陰の場所などで見ることが多い。
とはいえ限られた場所に育つので、見つけるのはなかなか難しい。
見た目はすごく変わった形で、色は茶色かったり灰色っぽかったりする。また、表面にトゲのような逆剥けのような突起がたくさんあり、裏側は白くとげとげしい。
硬くはないがしっかりしたキノコで、醤油を焦がしたような香りがする。さらに乾燥させると香りはとても強くなる。
調理法は何でも合うが、玉ネギとベーコン、アスパラと一緒に香茸を入れてホイル焼きにするのがお勧めだ。
2位はジビエ料理で
人気のあの動物
2位は動物。2種類いるが、順位がつけられないので、同着2位とした。
1種類目は昨今、農作物被害の多くの原因といわれている動物。
私の山にも頻繁に来て、柵を壊して食べ物を探す。気質は荒く、怒っているときは誰彼構わずに突っ込んでくる。
答えは猪。
旬は冬で、脂がしっかりついた雌が良いとされている。
私は雄もおいしいと思うが、時期によっては強い香りがあるので、雌のほうが好まれる。
猪はとてもおいしい。脂に旨味があって特に鍋は最高だ。書いているだけで食べたくなる。私は猪を販売していないが、猟期であれば、自分が食べるために捕ることもある。
とはいえ、猟の免許は持っていないので手でつかむ。
大きなものは太刀打ちできないが、柴犬よりもう少し大きいぐらいなら捕まえられる。
2種類目もやはり農作物を荒らしてしまう動物だ。
とはいえ猪と異なり、気性は荒くなく、とても怖がり。そしてジャンプ力がすごく、柵は簡単に跳び越えるし、急斜面でもへっちゃらだ。
答えは鹿。
赤肉で脂は少なく低脂肪だが、高タンパクでビタミンも豊富。
私自身も好んで食べるが、駆除された鹿をジャーキーにしてドッグフードにもしている。
もちろん、しっかり許可を取って行っており、現在、増産のために加工場を建設中だ。
日本で採れる
超高級食材が1位
そして1位。
これは重量単位であれば、山の幸で最も高価な食材かもしれない。
しかし、それに十分見合うだけの素晴らしい香りがあり、一度食べれば多くの人がリピートしたくなることだろう。
答えは国産トリュフ。世界三大珍味の一つとされる高級食材だ。
正式名称はイボセイヨウショウロ。
その香りを言葉で表現するのはとても難しいが、あえて言うならばシンナー、石油、マジック、のりの佃煮、海藻などを混ぜたような甘い香り。
このように言うと、本当に良い香りなのか疑問に思う人もいるだろう。しかし、百聞は一見にしかず。ぜひ一度、その香りを体験してもらいたい。
ところでトリュフが日本で採れると聞いて、意外に思った人も多いだろう。
しかし、日本でも自生している。私は自分の山でトリュフの栽培にも取り組んでおり、今では年間で100キロぐらいは採れるようになっている。
トリュフはドングリの実をつける木々の根元に多く、湿度が重要で乾燥した場所は好まない。また、人間が造成などで掘り返した撹乱(かくらん)地で見つかるとの報告も目立つ。
日本で現在見つかっているトリュフはウインター種といわれるもので、海外で採れるペリゴールド種などとは異なるが、香りはまさしくトリュフそのものだ。
コロナウイルスで3密を避ける努力が必要な今夏だからこそ、人ごみの少ない山に出かけたり、外食店で山の幸を味わうなど、それぞれに楽しい夏を過ごしていただきたい。
※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら
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August 10, 2020 at 04:00AM
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