東京電力福島第一原発事故で発生した「指定廃棄物」の県内各市町での暫定的な集約案が二日、那須塩原市に対する環境省の提案で具体化した。堀内詔子副大臣の協力要請に渡辺美知太郎市長が「現実的な提案」と理解を示したことで、指定廃棄物を保管している各農家の負担軽減策が動きだす可能性が出てきた。 (小川直人)
環境省と市によると、集約場所となる「那須塩原クリーンセンター」には既に、焼却灰の指定廃棄物約千七百トンが保管されている。このうち、基準の八〇〇〇ベクレルを下回る約千百十六トンを指定解除して処分し、農家分の保管場所を確保する。
持ち込まれる農家分も基準値以下は指定を解除した後に一般ごみと混ぜて焼却。それ以外はセンターで保管する。焼却処分について渡辺市長は「基準値以下の廃棄物では既に行われている」と話した。
同省は集約作業は国が主体的に行い、指定解除後の廃棄物の処分も財政的、技術的支援をするとした。センターの受け入れ準備から始める方針だが、農家分の搬送のめどについて同省担当者は「なるべく早く着手する」と話した。
県内には計一万三千五百三十三トンの指定廃棄物がある。このうち、稲わらや牧草など二千九百九十三トンは、県北部を中心とした六市町の農家百二十三戸が、それぞれの敷地内で一時保管している。
同省と六市町は二〇一八年十一月、各市町ごとに指定廃棄物を集約する案で合意。保管場所の選定などの協議を進めていた。保管量の多い那須町を含むほか五市町について堀内副大臣は「協議は進めている」と述べるにとどめた。
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