仙台市宮城野区の榴岡公園北側に位置するみやぎNPOプラザ。その一角に5月「ママの居場所 みんなの居場所 ママンココン」がグランドオープンしました。運営するのはママンココン運営委員会。ママたちが手作りした小物雑貨をそろえ、マッサージやアロマクラフトなどママの技術を生かしたワークショップも開催しています。
ママンココンの「ココン」はフランス語で繭を意味します。繭の中で幼虫が安心して育つことから、「安心する」「居心地のよい」というニュアンスも含まれるといいます。「温かな場所で力を蓄えて、ここからすてきな未来が生まれますように」と願いを込め、ママンココンという名前を付けたそうです。
ママンココンは、太白区長町のアパートを拠点に活動を始めました。子育てをしていると家の中にずっといてしまいがちで、不安や息苦しさを感じてしまうことがあります。副代表の鈴木有希子さん(53)も、そう感じていた一人でした。小さな子どもと家の中で過ごしていることがつらかったそうです。そこで仲間に相談し、同じような悩みを持つママたちが集える場所をつくったのです。
アパートにやって来るママからは「実家がない仙台なのに、実家のよう」「お茶を飲んで話すだけで午後も頑張ろうと思える」といった、うれしい声が聞かれました。
鈴木さんは「最初は緊張していた親子が、『外』ではなく『内』の存在として私たちを認めてくれるのがうれしい。憔悴(しょうすい)し切ったママの顔が、しばらくここで過ごした後、生気を取り戻し笑顔になる。それを見るために活動しているように思える」とやりがいを語ります。
しかし新型コロナウイルスは、こうした活動にも影響を及ぼしました。人が集まるイベントを休止せざるを得なくなり、会員も減少。主要なメンバーの病気療養も重なり、活動の継続が難しくなったのです。メンバー間で何度も話し合い、出した答えは「自分たちのミッションは、子育てひろばの自主運営を持続可能にする仕組み探しである」ということでした。
今年、活動拠点をみやぎNPOプラザに移し、ママンココンは再スタートを切りました。「ただいまぁ」。元気いっぱいの子どもたちが、ショップ内に設けられたテントに入っていく姿が見られます。
場所は変わっても、家以外に家のようにくつろげる居場所があることが、ママや子どもたちが笑顔でいられる秘訣(ひけつ)なのでしょう。多くの笑顔のため、ママンココンの取り組みが続きます。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 丹野伶菜)
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