1964年の東京五輪。神奈川には相模湖のカヌー選手村と大磯のヨット選手村が設けられた。神奈川新聞では両村長が日々の出来事をつづった「村長日記」が連載された。五輪イヤーの今年、当時の日付に合わせてこの連載を再び掲載します。海外旅行が一般的でなかった時代、世界各国の五輪選手を迎える緊張や戸惑い、喜びなど臨場感あふれる描写から、1964年と違うもの、変わらないものが見えてきます。
現代の観点では不適切な表現もありますが、1964年当時の表現、表記をそのまま掲載しています。(※)で適宜編注を入れました。
さかんなおデート
相模湖選手村女子宿舎主任・吉村二三子
ひっそりとしていた女子宿舎にも二十八日の入村第一号として、ブルガリアの二クリーナ嬢をはじめオーストリアのシュピッツ嬢(イヌの名前で覚えることにしている)イギリスのミセス・タッカー(なかなかの美人)ルーマニアのドクター・プリボイアンヌほか三人、日本、ソ連、アメリカと七カ国十七人が女子宿舎で生活をはじめている。静かな相模湖の町にも行き会う異国の人々のそれぞれのお国ぶりが見うけられ、どうやらオリンピックムードに女子宿舎も忙しくなりはじめた。
ブルガリアの二クリーナ嬢は二十一歳の若さでまた人なつこい性格のためか暇さえあれば私どもと話をしたい様子。おはよう、ありがとー、さよならと、かぎをくきといったりなかなかあどけないお嬢さんである。イギリスのミセス・タッカーは入村選手中随一の美人といえるが、ピンクのつば広の帽子にピンクのスーツ、なかなかのスタイリストで、ミセスとは思えぬようだ。デートが忙しいのか夜のご帰館は一番遅い。
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October 04, 2020 at 07:00AM
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村長日記(17) 静かな町に異国の人々 - カナロコ(神奈川新聞)
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